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管理職のための戦略的ICT活用研修 事例2

ワークショップ

「学校改革にICTを生かす管理職のための戦略的ICT研修会」

主催 日本教育工学協会(JAET) および 上越情報教育研究会(JCOM)
後援 上越市教育委員会、妙高市教育委員会
日時 平成21年1月30日 午後2時30分~5時30分
場所 リージョンプラザ上越
講師 山西潤一(富山大学教授)
対象 校長・教頭・主幹・指導主事など学校運営にかかる管理的職務に従事する者
参加 上越市、妙高市、柏崎市、南魚沼市の小学校・中学校の校長・教頭、教育委員会指導主事など 12名

14:30 ~ 14:45 (15min)

オリエンテーション

利用ワークシートはこちら(PDF:195KB)

研修の目的や進め方を説明

ワークシート項目1,2の記入
ワークシートの内容
1.実現したい課題
あなた自身が管理職として、あなたの学校(あるいは関係する教育機関)で取り組もうとしている問題は何ですか?
2.課題解決にICTが生かせるか
あなたの学校(あるいは関係する教育機関)では、問題の解決にICTはうまく活用されていますか?以下の項目に分けて書いてください。
  • うまく活用されていると思うこと
  • 期待どおりでないこと

ワークシート回答例
1.実現したい課題
  • 日常的に情報機器を活用できる環境が整備され、気軽にそれらを活用して教育効果があげられるようにしたい
  • ICTに関する校内研修の充実、研修の体系化
  • 学校評価のIT共有化 日常的に誰でも記録し、データ集計などが容易になること
  • 学校参観後の保護者の声を保護者が直接入力、授業評価に活用
  • 教職員のICT活用指導に関する意識改革と授業力向上
  • ブログなどを活用し、地域や保護者の声をいつでも反映できるように
  • 学校評価、教員評価、学級経営がすべて盛り込まれたシートで情報の一元管理体制構築
  • プロジェクタ or 電子情報ボードを全学級に設置し、全員が教育活動をWeb上に情報発信できる体制作り
  • 情報教育を推進することができる職員や地域ボランティアの育成

2.課題解決にICTが生かせるか
うまく活用されていると思うこと
  • 実物投影機やデジカメを子どもに使わせた意欲的学習
  • 「わかる」授業を目指した教育方法の一つとして
  • コンピュータクラブの活動で児童のリーダーを育成し、児童同士の教え合いにつなげる
  • 施設利用、予定、提出物etc、校務処理用ソフトで管理
  • 校務処理(おたより、週計画、カリキュラム、保健管理、文書管理、HP、名簿管理、記録、個人情報管理、緊急連絡)の管理
  • グループウェアを活用して、スケジュールや会議室等を調整、確認、予約ができる仕組み
  • 各教科や総合学習の調べ学習で積極的活用

期待どおりでないこと
  • ICT環境が不十分なこと(プロジェクタ、コンピュータ、実物投影機、デジタルカメラ、マグネットスクリーンの台数)
  • 情報モラルの指導が充分でないこと(指導方法の具体化、発達段階(学年)に応じた指導)
  • 職員のICTリテラシーが一定でないため、職員によって活用率が異なる
  • ホームページの更新がなかなかうまくいかない
  • 授業への活用が充分でない
  • 教育委員会と各校を結ぶ共有フォルダが整理されず、利活用に難点がある
  • 機器が少なく児童の課題解決のための道具になっていない

演習1:教育の情報化、多様なICT活用

14:45 ~ 15:15 (30min)

講義1:教育の情報化の目指すもの

  • IT新改革戦略:教育の情報化の動向
  • 学校におけるICT環境の整備:達成目標と達成状況、地域間格差
  • 教員のICT活用指導力の現状:地域間格差
  • ICT活用と学力問題、情報活用能力と情報モラル
  • 教育の情報化推進と管理職の役割
管理職のための戦略的ICTコンテンツ総論(映像)をみる

講義1の後に感じたこと
  • イギリスの例ではありましたが、管理職の能力と生徒の成績との関連を示していただいたグラフは初めて知り、大変興味深かったです(指導主事)
  • 改めて、ICTを「戦略的」に活用するには、自分自身の意識が問題であること。管理職は先を見通して、メリットが最大限に生きるように推進・広報していくことの必要性があること(教頭)
  • ICT活用の度合いが市町村で大きく異なること(教頭)
  • 情報モラル、セキュリティ、説明責任の重要性を再認識した(教頭)
  • 単にICT活用でなく、「戦略的」ということから、2000年から現在までの国の方針や施策と現状について確認できた(教頭)
  • 教育におけるICTの活用や管理職研修は、戦略的に進めて行かなければならないこと(指導主事)
  • 映像資料に登場していた先進的な学校の事例や、管理職の方々の意欲的な取り組みから学ばなければならないこと(指導主事)
  • ICT活用と校務の精選化・効率化。まずは、職員の校務の効率化が必要(教頭)

15:15 ~ 15:55 (40min)

作業:課題の共有と解決法

自分の学校の課題として考えたこと、また、その解決法として取り組んでいること、
これから取り組もうとしている点を出し合い、グループのなかで、課題とその解決法をまとめる。
DVD映像教材各論編を必要に応じて視聴して解決の手がかりとする。

  • グループで課題や解決法をまとめる。
  • 関連するDVD映像教材各論編を視聴。解決の手がかりとする。

管理職のための戦略的ICTコンテンツ各論(映像)をみる


  • 各自のワークシートをもとに、グループで課題を整理する。
  • 学校ごとに課題や解決法も異なるが、似たようなものをまとめる。

ワークシート項目3の記入
ワークシートの内容
3 ICTを活用した取り組み
 あなたの学校(関係する教育機関)では、ICTにどのようなことを期待しているのでしょう。
  • a)教師が授業を効果的に行うための支援ツール
  • b)学習者が学習を深めるための道具
  • c)学習者がICTをもちいて問題解決できるようにするため
  • d)校務を安全で効率よくするため
  • e)家庭や地域との間で情報交換するため
  • f)その他


グループ活動での感想
  • グループでの話し合いで、改めてHPのメリットと更新の大切さを、現場の校長先生の声から実感した(教頭)
  • リアルタイムとセキュリティの間でのジレンマ、管理と承認権限の委譲については、どの学校でも問題なのだという意識を強くした。そして、やはり「人」と「金」! 技術はあっても、運営に生かすメリットを考えられる人は少ない。そんな人材育成も必要。そんな資質ある管理職になることも求められていると感じた(校長)

演習2:改革への戦略

15:55 ~ 16:15 (20min)

講義2:組織的取組への戦略

学校課題の解決に、学校が一丸となって取り組むにはどうすればいいか

  • ビジョンを持つ。どんな学校にするのか、課題と解決プラン
  • 組織づくりと教職員への共通理解
  • 必要な予算の確保
  • 戦略的な指導力
ワークシート項目4の記入
  • 管理職のタイプ
  • ビジョン形成・組織づくり・予算の確保
  • 各自の経験をもとに、ビジョンや組織づくりを考える

16:15 ~ 16:45 (30min)

作業:管理職としての戦略を考える

グループごとに整理した課題とその解決を、どのように組織的に進めるか、
ワークシートの内容をもとに、グループとして解決の実現計画を考える。

  • 講師と意見交換しながら、改革への戦略を考える

16:45 ~ 17:20 (35min)

プレゼンテーションと討論

課題と課題解決の実現計画について、グループでまとめた結果をプレゼンし、
実現の可能性や問題点を議論する。

  • 校長の意識改革の重要性を中心に校務情報化についてまとめ、
    改革への戦略を発表


まとめと今後の課題

17:20 ~ 17:30

まとめと今後の課題(レポート・宿題など)

講師による研修のまとめ。国の施策や地域課題を絶えず把握し、自分の学校の問題を明らかにして、
改革への戦略を練ることの重要性を改めて強調。ベストな回答はない。ベターな回答を求めて、
教職員一丸となって改革へのたゆまぬ努力を続けることが、管理職の役割。

宿題として、「今回の研修の体験から得た知識やアイデアをもとに、管理職として、今後どのような問題に
焦点を当て、取り組んでいくのか。長期的な計画と短期的な計画について簡単にまとめる」
「今回の研修を受けての感想」が課された。
レポート課題
2.今回の研修を体験から得た知識やアイデアを基にして、あなたは、管理職として、これからどのような問題に焦点化して取り組めそうに思いますか。長期的な計画と短期的な計画について簡単に書いて下さい。

長期的計画:(例)
  • 学習参観後に行う授業アンケートでICTを活用して、保護者・地域の方からも簡単に意見が頂ける方法などを検討したい(教頭)
  • 学校評価、新潟県共通5項目について、日頃から職員が入力できるようにして共有化を図る。クローズアップ現代で紹介されたように、上越市内の某中学校が生徒指導でICT活用をした例を参考に改善していく(教頭)
  • 市教委のICTにかかわる動向を常に意識しながら、校内のICT活用を授業レベルでさらに推進していく(指導主事)
  • 職員の校務分掌の効率化を図るための方策を検討し進めるとともに、情報に関わる職員のセキュリティ意識の高揚を図る(教頭)

短期的計画:(例)
  • 教員の授業実践力量の向上を目指した校内研修を充実する/図書資料、コンピュータソフト等の各種メディアなど教材・教具を整備する(教頭)
  • 学校ホームページ等を活用し、保護者・地域との連携を円滑に行うための情報発信を充実する。また、そのための情報教育担当者の育成、ホームページ更新研修の実施(指導主事)
  • 教育課程、単元配当一覧表の共有化をする。(同中学校でフォーマットの共有をする)また、HPの定期的な(週1~2回)の更新をする。(教頭)
  • 現在あるICTの活用状況を整理し、活用させている背景や、敬遠されている背景を探り、改善策を講じる(教頭)
3.その問題解決にICTをどのように活用できそうですか、そのために、何を準備し、どのように運用していけばいいと考えますか。VISION,組織、経費などの関連を考えて、レポートして下さい。


研修会の全体に関する印象・感想
  • 2時間半の研修はあっという間でした。それだけに、ダイジェスト版として、要点が分かりました。現職管理職の方からの声は日々のリーダーシップと努力が信頼を生むと思いました。同時に、現学年ではHPの更新が学期1回程度であったことを省みました(教員)
  • もう少し時間があれば、これからの国の方針の具体的な動き、戦略的の具体的実践例を数例知りたいものでした。実践による成果なども(教頭)
  • 講義、ワークショップ、映像視聴と多様な研修形態で、とても充実した時間を過ごさせていただきました。(研修の時間が過ぎるのが、とてもはやく感じました)(教員)
  • イギリスの情勢や日本の国の動向について、いろいろと学ばせていただきました。改革のための取り組みのお話では、枠組を明確に提示していただき、今後の自分自身の取り組みにも大いに役立ちます。ありがとうございました(校長)
  • ワークショップでは、学校現場の先生方、行政の方から、本音のお話をお聞きしたり、意見交換をしたりすることができ、自分自身にとって有意義な体験活動の場となりました(指導主事)
  • お金のことばかりを言うのではなく、今ある現状の中でどうICTを進めていくかについて改めて考えさせられました(教頭)
  • 講義がためになったし、班内の意見交換がありがたかった(教頭)

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