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管理職のための戦略的ICT活用研修 事例5

ワークショップ

「学校改革に向けた管理職研修会」

主催 日本教育工学協会(JAET)および 大阪私学教育情報化研究会
日時 平成21年3月5日(木) 午後2時~午後5時15分
場所 大阪私学会館 講堂
講師 永野和男(聖心女子大学教授)
対象 関西地区 私立中・高校の管理職
参加 (参加者内訳)
Aグループ 校長・教頭9名 および 情報化研究会役員3名
Bグループ 教頭・教務入試広報担当6名 および 情報化研究会役員3名
Cグループ 教頭・教務入試広報担当7名 および 情報化研究会役員2名
合計 30名

演習1:教育の情報化、多様なICT活用

14:00 ~ 14:35 (35min)

事例紹介(1テーマ7分)

(1) 中学校でのプロジェクター・実物投影機による動画、
   複数(黒板)画面活用による授業活性化、
   ICT支援技術者の採用に情報機器・ソフトの支援
(2) HP・ブログの更新・学年通知の携帯電話活用で保護者と連絡、
   英語教育の自宅学習の実現
(3) グループウエアー(Eスクール等)の導入による業務の簡素化、
   全学園の教職員にICT活用の研修と実践
(4) グループウエアーやプロジェクターの導入状況
(5) 「問題の意識化・共有、改革のための取り組みと要因」
   他学校の事例を聞き、またグループ内での情報交換を介して感じたことをまとめる


ワークシート項目1と2を記入 (事例紹介を聞きながら記入)
ワークシートの内容
あなたの学校では、現在どのような問題に取り組もうとしていますか。またそれに対して何か具体的に取り組みをされていますか?
その要因は何ですか?
(回答例)
  • 保護者へのメール配信 (保護者に直接伝えるため)
  • 教室におけるPJを活用した授業 (魅力ある授業作り)
  • 入試問題の分析と研究
     校務組織の変更
  • 業務の円滑な運営と効率化
     進学率アップの学校改革
  • 情報処理室や進路指導室にネットをつなぎ開放
  • 次年度より校内LANの運用を開始(グループウェア導入、生徒のデータの一元化)
  • 個人情報の管理
     教員の資質向上と情報の共有
     公開授業
  • 各教室に LAN、PJ、スクリーン設置  ・校務用サーバの設置
  • ICTの取り組み予定はあるが現在は 取り組んでいない
  • 教授法の共有化
  • 全教職員に毎日校長伝達を送信しています。本日1500号となりました。
  • 校内LANの構築はできたが、教科指導の効率的学習の進め方と校内LANを使わずにいかにコミュニケーションをとるか。
  • 会議の有効化、省略化 (会議前に情報共有及び事前の問題意識)
  • 学力向上に向けたICTの利用・活用
  • 教育の資質向上 
     教科力の向上・・教育方針に沿ったシラバスの完成、教科研究・授業参観の奨励
     担任力の向上・・カウンセリングマインド
  • ICTを利用して 他の教職員の取り組みを可視化・共有化
  • 教員の意識(できないことへの理解)改革

あなたの学校では、その取り組みの実施解決にICT(コンピュータや情報メディア)はうまく活用できそうですか?
うまく活用されている(できそうである)と思うこと
  • 海外やミクロの世界など実際に見ることのできないものを実感できるツールとして活用
  • メールによる試験時間割の配信(一部)
  • 共有HDによるデータ管理
  • コンピュータ導入により 各教員の誤りを減らすことができている。通知表印刷などで担任の負担を軽減できた
  • VPの活用(授業・講演など)
  • プロジェクターの活用、ファイルの共有
  • 同じクオリティーの授業が提供できる
  • 中学校の社会などの授業で実物提示装置の使用が拡大した
  • 校務分掌として数人が担当している
  • 教育力向上のためのツール
  • 支援技術者の確保と予算化
  • 保護者へ学校の様子を伝える手段としての携帯メール配信サービスやブログの活用
  • 成績処理のコンピュータの活用
(実施計画に対して)期待どおりでないこと
  • 授業でもっと動画などを活用する
  • ディジタルディバイド
  • 機器の不足とコスト
  • 研修を実施するがレベル差が激しい
  • 個人(特定の教員など)に業務が集中する
  • 一部の先生しかコンピュータを授業に活用できていない
  • 研修計画
  • 情報の管理(漏洩・モラル)
  • 職員研修結果の共有化
  • 教材つくりのための基本的な技術・知識が不足

14:40 ~ 15:20 (40min)

講義1:教育の情報化の目指すもの ~私立学校での問題解決~



15:20 ~ 16:00 (40min)

作業:問題の意識化・共有

自己紹介、紹介された実践例について共有

講義1を聞いてワークシート項目3を記入
ワークシートの内容
あなたの学校では、ICTにどのようなことを期待しているのでしょう。
※( )内の数字は、受講者の回答集計
a) 教師が授業を効果的に行うための支援ツール   (15)
b) 学習者が学習を深めるための道具   (10)
c) 学習者がICTをもちいて問題解決をできるようにするため   (4)
d) 校務を安全で効率よくするため   (12)
e) 家庭や地域との間で情報交換するため   (9)


本日の事例や講義を聞いて、あなたの学校でも取り入れられそうなことをまとめてください。
  • 学習者がICTを用いて問題解決できるようにする
  • HPやブログでの保護者への情報発信
  • プロジェクターを用いた授業
  • 情報セキュリティの管理
  • グループウェアの導入
  • 教科の効率的学習とシラバス(中高一貫教育)の中に定着
  • ICTコーディネータの役割 仕掛け人
  • 管理職のビジョンの発信
  • 基礎学力を強化するためにICTを活用した繰り返し学習
  • コミュニティつくりのための家庭との情報交換をICTを用いて行う
  • 授業でICTを活用することにより生徒へのわかりやすい理解しやすい授業

演習2:改革への戦略

16:10 ~ 16:35 (25min)

講義2:改革のための取り組みと要因

ワークシート項目4 a) を記入
ワークシートの内容
4.改革のための取り組みと要因
a) あなた自身の管理職としてのリーダシップのとり方は、どのタイプと思いますか○をつけてください。※( )内の数字は、受講者の回答集計
  • 先頭に立ってVISIONを示しながら引っ張っていく   (3)
  • VISIONを共有することにエネルギーを注ぐが、行動は各自に任せる   (3)
  • VISIONを共有し、目標を確認して、行動を奨励する   (16)
  • 自分は表に出ず、うまくことが運ぶように人や環境をアレンジしていく   (6)
  • 特にVISIONは示さず、みんなの意見を聞きながら調整する   (なし)
  • 特に何もしない   (1)


16:35 ~ 17:15 (40min)

討論:改革へ実施企画・評価

ワークシート項目4 b) の記入

ワークシート項目5 の記入

ワークショップ(ディスカッションと発表)

グループから一人 ワークシートについて発表し共有を図る。
適宜講師からにコメントをいただく
Aグループ
自分自身の学校の課題であるが、教員の持っている子ども理解・コミュニケーションの力をどうレベルアップするのか?生徒が希望をもって成長できる学校としたい
  →教員の生徒への問題意識をどう共有するか?管理職のサポートも含め
講師助言
ICTができることは少ないが、今の授業のままで教員がいいと思っているなら意識改革が必要。新しい学力観(判断する力)を紹介して知ろうという意欲を持てば、変わってくる。力をつけるための新しい組織づくりが大切。
Bグループ
校舎を建て替え設備は整ったが、それをどう活用するかが今の課題。生徒の授業へどうICTを還元するかが課題、自ら率先して情報機器を使ってみるが研修会にそれぞれ行くが、中での共有が果たされていないのも課題。
Cグループ
今日の研修の感想だが、それぞれのポジションでの課題認識が重要である。その課題認識からプランを考えることが大切。組織づくりで大切なのはその長にどれだけ権限をわたすことができるか?共通理解のためにも、コミュニケーションは大切だが、意見交換は20分程度で十分なのではないか?
永野先生
ICT以前に学校がいかに学力を高めるかというのが現状の課題、大学もおなじICTが効果があるのは基礎の基礎の繰り返し学習では有効。大学入試でもプレゼン入試など新しい学力観にもとづく入試がある、それが高校でも問われるように変わっていく




まとめと今後の課題

16:10 ~ 16:30

まとめと今後の課題(レポート・宿題など)

宿題
下記、課題として持ち帰っていただきました
a) 今回の研修を体験から得た知識やアイデアを基にして、あなたは、管理職(部署)として、これからどのような問題に焦点化して取り組めそうに思いますか。長期的な計画と短期的な計画について簡単に書いて下さい。

長期的計画:
  ・
  ・

短期的計画:
  ・
  ・
b) その問題解決にICTをどのように活用できそうですか、そのために、何を準備し、どのように運用していけばいいと考えますか。VISION,組織、経費などの関連を考えて、レポートして下さい。


今回の研修に参加して、気がついたこと、感じたことをレポート下さい。
  • ICTについては各校試行錯誤の中で取り組んでいる。他校の状況をこうした研修で学びつつ本校の現状をみつめなおすことで建設的な発展につなげたい。(校長)
  • 教員が最近コンピュータに関して負担感を感じています。今日の永野先生の講義の中で仕事が拡大するという内容がありました。なるほどと思いました。(入試広報担当)
  • ICTの利点また導入・活用している学校事例に驚いた。ICTが運用できれば業務のスリム化、スピードアップが図れ、生徒と関わる時間が増える。学校と保護者と地域が三位一体となってひとりの生徒を育てるとはよく言われるがならば学校から保護者・地域に対しても情報発信しなければならないと痛感した。(入試広報担当)
  • 本校では校務におけるICT活用に向けてようやく動き始めた段階でたいへん今後に向けて参考にできる内容もありました。(校長)
  • ICTの教育支援ツールとしての側面が求められる学力観を伸ばす可能性があると思う。(校長ほか)
  • 教務的な考えでの問題を考えた。学校全体での立場に立つとまた違う面が異なる問題点が出てくると思う。(教務担当)
  • ICT活用にはいろいろあるのだろうがもう少し焦点(テーマ)をしぼって欲しかった。授業支援用の活用に関してはまだまだ未熟で遅進生徒には長期的に活用は難しいと思う。(入試広報担当)
  • グループウェアの導入が遅れていることを実感した。(教頭ほか)
  • 私学は各校の事情が違うので問題提起も一つではないこと。また学力・基礎学力の伸長に関しては共通であり、これにICTを活用する必要を感じた。6年一貫やシラバスの充実が十分でないと実感した。(校長)
  • 管理職として自分が適しているか否かを自問自答しなければならない。(校長)
  • これからの社会を担う若い人たちが生きていくのに必要な力、新しい学力観に対する理解が我々の方に不足していたのではないか。そのためにICTと学校改革との関連がつけられなかった点が心残りであった。(校長)
  • 本校の09年度以降の教育計画をまとめるにあたっておおいに参考になった。(校長)
  • VISIONが共有化されなければ何事も始まらないということを痛感した。そのための方法をもっと知りたい。(校長)
  • 情報化の遅れ(教頭)
  • グループウェアを導入している学校があり、教員間の情報の共有化の役立っている点。そのためには教員一人に一台コンピュータを支給しなければならないのかと思うが、費用がかかるので難しい。(教務担当)

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