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管理職のための戦略的ICT活用研修 事例1

ワークショップ

「学校におけるICT活用のための管理職研修」

主催 日本教育工学協会(JAET)および 京都府立高等学校長会
日時 平成21年10月16日(金) 午後1時30分~午後5時
場所 京都府総合教育センター
講師 山西潤一(富山大学教授)
対象 京都府立高等学校の校長
参加 京都府内高等学校及び特別支援学校管理職 18名

13:30 ~ 14:00 (30min)

イントロダクション

研修の概要説明
  • 日本のICT戦略と、先導的教育情報化プログラムにおける当協会の取り組みに関する説明(15分)
導入の活動
  • アクションチェックシートの記入(5分)
  • ワークシート項目1~3の記入(10分)


演習1:教育の情報化、多様なICT活用

14:00 ~ 14:40 (40min)

講義1:「教育の情報化の目指すもの」及び「教育の情報化の動向」


  • 政策の流れについて説明
  • ICTの効果に関する調査結果(メディア教育開発センター)の紹介
  • 学習指導要領に位置づいているICT活用、教科指導におけるICT活用に関する解説
  • 校務の情報化による効果
  • 教育の情報化の動向や整備目標の達成率、ICT活用指導力の状況調査結果の概況解説
  • 今後の教室のICT環境


14:40 ~ 14:50 (10min)

休憩



14:50 ~ 15:00 (10min)

ビデオ視聴1

管理職のための戦略的ICTコンテンツ総論(映像)をみる



演習2:改革への戦略

15:00 ~ 15:30 (30min)

作業1:課題を共有し管理職としての戦略を考える

<個人作業10分>
まずは個人作業。個人あるいは本校の「課題」と「解決したいこと」を付箋紙に記入。
  • それぞれの学校が課題と考えていること、これから解決していくことを共有。
        各校で共通の課題や特色のある課題について知恵を出し合う。


  • <グループ作業20分>
    課題と解決法をペアにしてグループ化する。
  • 共通の課題として「情報管理・発信」「ICT設備の不足」などが見られた。


  • 15:30 ~ 15:50 (20min)

    講演:改革のための取り組み

    (1)VISION(ビジョン)
  • 解決すべき問題は何か?
  • ゴールのイメージを明確に持つこと
  • 解決までの時間に見通しを持つこと
  • (2)組織つくり
  • VISIONの共有化のための工夫
        検討会・発信型の研修会
  • 支援体制
        保護者の協力/協力者の養成
  • 管理職の役割は?
  • (3)経費の担保
  • 設備的な予算
        教育委員会(企画と申請)
        研究委託事業の受託
        民間の研究プロジェクトへの参画
  • 運用的な予算
        校費の重点配備
        保護者の協力
        民間の研究プロジェクト


  • 15:50 ~ 16:00 (10min)

    ビデオ視聴2

    愛知県での取り組み事例(映像)をみる


    16:00 ~ 16:25 (25min)

    作業2:グループでのビジョン作り

    グループごとに整理した課題とその解決法について、ワークシートの内容をもとに、実現計画を考え、改革への戦略をまとめる


    16:25 ~ 16:50 (25min)

    プレゼンテーション

    各グループ、改革戦略の発表を行い、講師が講評をする。
    各グループの発表から出てきたキーワード:
  • 学校経営計画にICT活用を「具体的な言葉で」盛り込む。
  • 教員が効果を実感できるようにする。
  • 学校を「見える化」する。さらに外部からモノが「言える化」された学校を目指す。
        具体的にはケータイ連絡網など、家庭と双方向の連絡ができる仕組み作りなどを行う。
  • ICTを特別視せず、PC教室に依存したICT活用から脱却する。



  • まとめと今後の課題

    16:50 ~ 17:00 (10min)

    まとめと今後の課題(レポート・宿題など)

    講師による研修のまとめ
  • 今日は各地域の課題と解決策を共有できた。よい事例は積極的に取り入れていくように
        努めていただきたい。
  • 世の中の既存/市販のシステムが、業務改善にそのまま適用できるとは限らない。
        各校の業務にマッチさせるには現場の工夫が必要であり、先生がそういった工夫をする
        ような職場環境づくり、組織作りが校長の役割として重要である。
  • ICTに長けた若手と、経験に長けたベテラン、得意なところを生かしあえる組織作りを。


  • 宿題

    自分の学校の課題に対し、どう戦略的に取り組んでいくか?A4で2ページ以内のレポート提出が課された。

    レポート課題:
    1.今回の研修に参加して、気がついたこと、感じたことを電子的にレポートください。
  • あなた自身のなかでの新しい発見
  • 講義や映像資料などで改めて確認したこと
  • 研修の全体の感想
  • 2.今回の研修を体験から得た知識やアイデアを基にして、あなたは、管理職として、
        これからどのような問題に焦点化して取り組めそうに思いますか。長期的な計画と
        短期的な計画について簡単に書いて下さい。
  • 長期的計画・・・
  • 短期的計画・・・
  • 3.その問題解決にICTをどのように活用できそうですか、そのために、何を準備し、
        どのように運用していけばいいと考えますか。VISION,組織、経費などの関連を
        考えて、レポートして下さい。




    レポートより
      課題1.今回の研修に参加して、気づいたこと、感じたこと
    • 常に最新の中期ビジョンをもち、そのための必要な条件整備を心がける気持ちをもつことの重要性と、自身の取り組みや姿勢を示す
          必要が、もっともっとあると感じた。
    • 参加メンバーの真摯な研修への姿勢や取り組みに大きな刺激を受け、トップ自らが経営者としての自覚をもたなければ、改革や
          魅力ある学校づくりはできないと感じた。
    • ICTをいかに整備し、駆使することができるかが、学校の生き残りに直結しており、機器の整備と共に我々自身のスキルやレベルの
          向上へ意識改革が必要である。
    • 職責が同じであることと、校長という(小さいながらも)組織の長であるという自覚を共有する者が、同一テーマで研さんすることに
          ついて良い刺激になったほか、所与の前提条件を定義することなく各論に入れるメリットや、「研修」という機会そのものに校長としての
          立場から、その優位性・必要性を見いだせたことが、発見であった。
    • 授業へのICTに関して消極的な教職員は多いと思われる。1つの理由は、ICTの活用効果に関する疑問がある。日常の授業の中で
          内容の大切さはもちろんであるが教師の話術、授業の進め方など職人としての技術が大きな効果をもたらすことは誰もが認識して
          いる。教員の意識改革を行うにはICT活用による様々な事例の提示が必要だ。教員がその方法はすばらしいと納得し、関連機器が
          整備されていればICT活用の普及はあっという間であろう。
    • 課題2.これから管理職としてどのような問題に焦点化して取り組めるか
      ◆長期的計画
    • 省資源化
    • 省力化
    • 教員の余力化
    • 学力向上の1方法としてのICT活用推進
    • 教職員の情報共有化の手段としての活用を推進し、教職員の学校経営参画や勤務時間の縮減を進める。
    • 「学力向上」を通じて「生徒の進路実現」を目指す。
    • 一人1台PC末端機導入と校内ネットワークの確立(各教室等の機器環境を含む)
    • ネットワークシステムを活用した職員の勤務管理(動静、各種届・願、諸連絡)
    • 中学生や保護者、地域に信頼され愛される学校づくり
    • 生徒も、教職員も愛してやまない学校づくり
    • 情報を発信し続けることのできる学校づくり
    • 活気あふれる学校へ
    • ◆短期的計画
    • 広報の頻度化、拡大化
    • 校内ICT活用研修会の実施による教職員の意識改革
    • ICT環境整備への努力
    • 職員が、自らの職責を「進路実現」に重ね合わせることができ、教員としてのライフステージを個々のレベルで構築できるような
          組織づくり。換言すれば、学校経営を、個々の職員が「我が事」と捉えて、責任を持って職務を遂行できるような環境づくり。
    • 校内ネットワークのセキュリティ確認と調整
    • 職員の計画的なICT活用研修の実施と意識改革
    • 各教室及び機器設置等の整備
    • 職員の多忙感軽減のための検討(ICT活用を含む)
    • 学校全体で、ベクトルをぶれずに情報を発信する
    • 生徒の高度資格取得への支援
    • 生徒の希望進路の実現
    • 部活動の成果
    • 課題3. 問題解決に向けて
      ○A校
    • 職場全員が学校のよき理解者であり、実践者になる。
    • 専門教育に携わる教員集団としてのモチベーションの向上をはかる
    • スキルアップのために、校内外の研修を充実させる
    • 現在ある校内イントラネットの再整備
    • 全教室へのインフラの整備
    • ○B校
    • 機材・ネットの拡充・整備
    • 校内組織から地域・保護者組織への拡大
    • 組織の編成と役割
    • 研修の計画立案と実行
    • ICT責任担当者の拡大と役割の分化
    • ツールとして負担無く扱えるように教員全体に広げる工夫
    • ○C校
    • ICT活用のための環境条件整備並びに府教委への要望の実施
      • 本年度予算で校内LANの更新を実施するとともに、セキュリティ面の強化を図りたい。
    • 教育活動の発信を可能にするための体制づくり
      • 学校ホームページを毎日更新できる体制づくりと研修を実施するとともに、PTAメーリングリストの開設を目指す。
    • わかる授業の工夫へのICT利用
      • 各教科指導研修を通して、授業改善の中にICT活用を取り入れた内容を強化し、実験実習においても利用促進を図る。
    • 情報システム担当者の強化
      • 運用やセキュリティの面を考えると、予算措置については府教委の関係部署との調整が必要となるが、情報システム担当者に
        外部の専門家を招聘し、管理強化と援助を図りたい
    • ○D校
    • 組織
      • 学校経営方針を実現するための校務分掌体制の整備。 
      • 校務分掌をICT活用が可能な体制とする。
    • 経費
      • ICT専門員の配置希望
      • 校長裁量予算の拡大
    • ○E校
    • 目標は、「学力向上」を通じた「生徒の進路実現」。その実現に向けて、授業改善が求められ、成果について測定が必要となる。
    • 「生徒カルテ」を全教員が作成、分析、指導助言できるようなICT環境の整備
    • 設立するチームを核に、新学習指導要領の移行期から本格実施にむけて「学校の在り方」「教育課程」の改編を中心とした
          「学力向上」策を推進する。
    • 府立高校共通の「校務システム」改編事業がスタートするのを好機と捉え、教員の多忙化解消の視点から、「生徒カルテ」が
          実現できるようなシステム設計を推進する。

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