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管理職のための戦略的ICT活用研修 事例9

ワークショップ

「学校におけるICT活用のための管理職研修」

主催 日本教育工学協会(JAET)および 熊本県小・中学校情報教育研究会
日時 平成22年1月30日(土) 午後1時30分~午後5時
場所 熊本市立城南中学校
講師 永野和男(聖心女子大学教授)
対象 熊本県内市・町立小中学校の管理職・ミドルリーダー
参加 熊本県内市・町立小中学校の校長、教頭、教務主任 23名

13:30 ~ 13:40 (10min)

オリエンテーション

主催者挨拶
熊本県小・中学校情報教育研究会 会長
熊本市立城南中学校 河内校長
事務局挨拶
永野先生より本研修の趣旨説明


演習1:教育の情報化、多様なICT活用

13:40 ~ 14:25 (45min)

講義1:「教育の情報化の目指すもの ~ICTの教育活用の意義を検討するために~」


1.教師にとってのICT、子どもにとってのICT
ICT活用の目的、目指す成果を明確にする
2.教育の情報化の狙い
①新しい学力をどう身につけさせるか
    →情報教育のすすめ
②情報ネットワーク・デジタルコンテンツを授業に活かす
    →授業におけるICT活用
③事務的な処理(校務)の自動化・情報管理
    →校務の情報化
3.授業の工夫(使えるものはいろいろ)(PCとは限らない)
①基礎学力を強化
    繰り返し学習(フラッシュカード)
②聞いて繰り返す
    iPod、デジタルテープ
③具体的に説明
    プロジェクタ、パソコン、カメラ
    面白い教材はインターネットにある(理科)
④コミュニケーション、情報共有、情報交換
    携帯+コミュニケーションサーバ
⑤書類管理
4.情報通信技術(ICT)
コンピュータはただの道具で、重要なのは使い方。
5.2つの側面(コンピュータの役割の変容)
①自動機械・代行機械
    人間の仕事の代行
    (情報処理を機械に代行させる)
②支援ツール
    人間の知的活動を拡大、支援する
 
学校では②の機能が重要である。上手に使えば、使い手の能力を反映し拡大する。
6.皆さんの学校では、何が問題?
①学校の現状はどうか?
②ICTを入れると、何が可能になりそうか?
③私は、この環境で、何を実現したいと思うか?
    見通しは?
    不安は?


14:25 ~ 14:40 (15min)

ビデオ視聴1

管理職のための戦略的ICTコンテンツ総論(映像)をみる


14:40 ~ 14:50 (10min)

ワークショップワークシートの記入

管理職として、自校で2~3年以内に実現したいと考えていること
学校では、問題の解決にICTはうまく活用されていますか?
  • うまく活用されていると思うこと
  • 期待通りでないこと
ICTに期待していること


14:50 ~ 15:05 (15min)

話し合い

ワークショップシートに記入した自校の課題・成果についてグループ内で共有、話し合い


15:05 ~ 15:20 (15min)

発表

【グループC】
  • 限られた台数なので移動・設置に課題
  • 普及には使い勝手の良い環境構築が必要
  • 【グループB】
  • 不得手な先生への啓蒙が必要
  • 特定の個人への負荷集中の解消に課題
  • HPの活用が普及することで、情報公開の拡大が期待できる
  • 【グループA】
  • ICTを如何に学力向上に繋げるか検討が必要
  • 教員の負担軽減のための校務でのICT活用方法の検討が必要
  • 教員の意識改革と啓蒙が必要
  • 【グループD】
  • 情報共有による教員の負荷軽減が期待できる
  • 学力向上(授業改善)には期待できる
  • 学校全体で推進するためには十分な環境構築が必要
  • 活用に消極的な教員への啓蒙が必要
  • 【グループE】
  • 学力向上(授業改善)には期待できる
  • 利用の個人格差が大きい(特定の個人のみ活用)
  • 機器の充実が重要
  • 情報公開については保護者の意識も様々
  • 【グループF】
  • 整備された機器の活用をどう推進するか
  • 先生の使い易い環境構築が重要


  • 15:20 ~ 15:30 (10min)

    講師コメント

    ICTを学校で活用するポイント
  • 授業をきちんと成立させる
  • 表示装置は黒板の変わりにはならない。
  • デジタルコンテンツの充実を図る
  • 機器の整備は戦略を持ってすすめる
        消耗品で購入できる小額機器でも十分に効果あり


  • 15:30 ~ 15:35 (5min)

    休憩




    演習2:改革への戦略

    15:35 ~ 16:05 (30min)

    講演:改革のための取組みと要因

    (1)管理職としてあなたはどのタイプ?
    (2)VISION(実現の見通し)
  • 大切なのはVISIONの共有化
  • まず、何から始めるか
  • (3)改革のための取り組みと要因
  • ①VISION
  • ②組織つくり
  • ③経費の担保
  • (4)事例紹介(京都市立藤代小学校)
    管理職が役割り(VISIONを明確化、共有化し、必要な組織作りを行い経費等を担保する)を果たすことで学校は変わる


    16:05 ~ 16:30 (25min)

    グループ討議

    グループの代表者(学校)もしくは、仮想の学校の課題解決に向けた3年間のアクションプラン(VISION、組織作り、経費の担保)を考える。
    模造紙に検討した内容(結果)をまとめる。
  • 「VISION」について
  • 「組織作り」について
  • 「経費の担保」について
  • 議論の中で出てくる意見は付箋紙に記入し、グルーピングしながら検討を加え、まとめる。


    16:30 ~ 16:50 (20min)

    発表

    【グループC】
    ①VISION
  • 学力向上
  • 教員の指導力向上
  • ②組織作り
  • 外部人材の活用
  • 講師コメント
  • 推進力を高めるためには、もっと具体的に示すことが大切

  • 【グループB】
    ①VISION
  • 学校HPの効果は大いに認められる(学校評価にも繋がる)
  • HPの効果について共有できていない
  • 多くの保護者に見てもらえるHP作り
  • 地域の反応が返ってくるHP作り
  • ②組織作り
  • 校内研修
  • 企業等、外部支援の活用
  • 地域・保護者の協力
  • 講師コメント
  • HP作成のツールは揃ってきている(簡略化している)

  • 【グループA】
    ①VISION
  • 学力向上
  • 分かる授業作り
  • 全職員がICTを活用する
  • ②組織作り
  • プロジェクトの発足
  • 外部研究会とへの積極的な参加
  • ミニ研修会の継続的な開催

  • 【グループD】
    ①VISION
  • 学習の習慣化による学力向上
  • 各教科1ポイント向上
  • ②組織作り
  • 職員研修「ICTをどう使うか」
  • 校内検討委員会の組織
  • 教科での授業作りを進める
  • 保護者(家庭)への情報発信、連携
  • 地域人材の活用

  • 【グループE】
    ①VISION
  • 学力向上
  • 教師が自然に道具としてICTを活用できる
  • ②組織作り
  • 校内支援体制の整備
  • 保護者・地域との成果の確認・共有の仕組み作り(情報公開など)
  • 外部機関の活用

  • 【グループF】
    ①VISION
  • 学力向上
  • 学力の2極化の解消
  • ②組織作り
  • 事例紹介(電子黒板など)の機会拡大
  • 外部組織(企業)との連携
  • 講師コメント
  • 学力向上は中学校全体の課題
  • 具体的な問題点、課題は何か?明確化する
  • 各教科、テーマでどう学力向上に向けて活動するのか? 先生が個々に意識して共有し、
        行動しなければスローガン化してしまう。



  • 16:50 ~ 17:00 (10min)

    アクションチェックシートの記入




    まとめと今後の課題

    17:00

    閉会


    宿題

    自分の学校の課題解決に向けたアクションプラン(VISION、組織作り、経費の担保)を考える
    アンケート

    ※宿題の提出期間は2週間




    レポートより
      課題1.今回の研修に参加して、気づいたこと、感じたこと
    • 自分の考えていることを後押ししてくださるような講話内容だった。またその方略が分かり、自分が管理職1年目で、最近あきらめかけていた(後ろ向きになっていた)事についてやる気が出た。また目標の具現化を推し進めるにあたっての勇気をもらった気持ちがした。
    • 「組織人として、本人自身がそうなりたいと思わなければ人はかわらない。」という言葉にはっとした。管理職として人を育てるヒントを得た。(小学校 教頭)
    • 分度器やデジカメの活用等、コンピュータのみならず電子機器を活用することにより子どもたちの指導の徹底、情報の活用、表現力等十分活用できることを再認識することができた。(小学校 校長)
    • 課題2.これから管理職としてどのような問題に焦点化して取り組めるか
      ◆長期的計画
    • 主体的に学習に取組む児童の育成
    • 授業のユニバーサルデザイン化
    • わかる授業の創造 (小学校 校長)
    • 課題3. 問題解決に向けて
      ○VISION
    • 解決すべき問題:わかる授業展開ができていない
    • ゴールのイメージ:実物投影機、コンピュータ等を活用し、子どもたちが問題把握を共有し、ICT等を活用し問題解決していく
          児童の姿が見える授業設計を実施する。
    • 解決までの時間:2年
    • ○組織
    • 支援体制
      • 研究部の中にICT活用授業の分野を新設し、校内研修に置いて校内の先進的先生方の指導を受ける。
      • 熊本市教育センター、関係機関等と連携を行い、ガイダンスに関する講師派遣依頼、ヘルプディスクによる技術指導、授業研究会への講師招聘
    • 管理職の役割
      • 学校経営目標及び具体的努力目標にICT教育を位置づけし、全職員の共通理解を図る
      • 地域や保護者へ広報活動を通して理解を図り、支援、協力を得る。
      • 予算化及び組織化をスムーズに実施できるように計画、運営する。
    • ○経費
    • 学校予算を計画的にICT環境に配当する(3年計画)
      • プロジェクター、実物投影機の購入計画
    • PTAへの支援依頼を行う
    • 共同研究等を依頼し、関係機関との共有化を図る
    • 先進地視察等、職員研修に関する出張予算の確保

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